乾癬性関節炎

しばしば関節リウマチと間違えられたり
診断のなかなかつかないことのある多発関節炎です。

日本では患者数は少ないとされていましたが
(乾癬患者の0.5%)、実際はもっと多いようです(約20%?)。
リウマトイド因子陰性で関節が数ヶ所腫れている患者さん、皮膚のどこかに病変があったり(とくに頭部)、爪の変形が見られれば、それは乾癬性関節炎の可能性があります。

慢性の関節炎や腰痛があるがリウマチ因子は陰性、
リウマチの気があるなどとアバウトなことを言われている患者さんは脊椎関節炎疾患にかかっている可能性があります。
脊椎関節炎疾患には乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、反応性関節炎、腸炎関連関節炎、掌せき膿疱症性関節炎などがあります。
診断は簡単ではありませんが理学所見、X線やMRIの所見、血液検査、超音波エコー検査を総合して正しい診断に近づくべく最大限の努力をしています。遺伝子型HLA-B27検査も有用です。
最近では体軸性脊椎関節炎と末梢性脊椎関節炎の2種類に分けられており&体軸性関節炎には生物学的製剤を早めに使うのがよいとされています。
 日本では欧米と比較してすごく少ないとされてきました。でも近年は生活の欧米化のためか患者さんが増えています。あるいは診断がようやくついた患者さんが増えています。

治療としては消炎鎮痛剤に加え
スルファピリジンあるいはメトトレキサート、アプレミラストを処方します。体軸性脊椎炎には生物学的製剤が必要です。体幹の疼痛には運動療法も有効です。
 症状のコントロールが困難な患者さんには高価ですが生物学的製剤が高い確率で有効です。
 長く続く関節炎で苦しんでいた患者さんも適切な治療でずいぶんよくなった症例が何例もあります。
 この疾患の専門学会である日本脊椎関節炎学会はわずか会員数200人で、整形外科学会やリウマチ学会が数万人規模の学会なのと比べるとごく小さいです。そのぶん参加している医師は真にその疾患のことを考えているスペシャリスト、リウマチ科、整形外科、内科、小児科の専門家で構成されるまさに最高峰。
 何回も参加した院長ですが広島の医師の顔を見たのは数年前に県病院整形外科のN部長を見たきりです。
 わたしたちのクリニックでは乾癬性関節炎や強直性脊椎炎をしっかり診ています。残念ながらすべての患者さんを治せるわけではありませんが根拠のある明確な診断がつかないままのアバウトな診療でいいわけがありません。脊椎関節炎は進行性の疾患です。しっかりした治療で症状をかなり改善することは可能です。
造影MRI画像は診断の参考になりますが決め手になるわけではありません。MRIに頼り切りな診療はよくないと放射線科のスペシャリストもおっしゃっています。臨床所見がもっとも大切です。

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