柿の種

画像の説明
 先日の診療時間後、診察室1番の床に妙なものが落ちていました。一見して柿の種ですが、クリニックの床に落ちているのはふつうではありませんね。ひょっとしてお菓子の”柿の種”でしょうか。
 整形、リウマチがらみでは”柿の種”といえば抗リウマチ薬”アザルフィジン”です。茶色くて細長い形が柿の種を連想させます。1950年代に開発されたすごく歴史のある薬です。生き残っている古い薬はその効果が立証され、副作用が少ないから生き残っているのです。
 効き目はメトトレキサートより弱いのですが、呼吸器やリンパの合併症が少なく、妊娠中でも内服でき、また日本で用いられている理由の一つはこの薬を内服している患者さんは難しい肺感染症であるニューモシスチス肺炎を予防してくれている可能性があるからです。
 院長がすごく尊敬している聖路加病院イムノロジーセンター長の岡田先生が強く推奨しておられました。該博な知識と臨床歴、明快なご講演はいつ聴いてもとてもためになります。コロナ禍以後聴けてないのが残念です。
 画像は床の上の柿の種です。薬ではなくて本当の柿の種でした。どうしてクリニックに落ちていたのでしょう??