ギプス

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 骨折や捻挫といったケガ、腱鞘炎などにもギプス固定は整形外科にはなくてはならない治療法です。昔のドイツの先生は”ギプスなくして整形外科なし”とおっしゃったくらい大事な治療ですが、当時のギプス固定は石膏で固めるものとでんぷん糊で固めるのと二種類あったそうです。
 石膏で固めるものが使われるようになり”プラスター オブ パリ”と呼ばれました。
 日本でもかつては石膏ギプスが主流でしたが、いまでは軽くて丈夫なプラスチック製ギプスがほとんどです。
 ギプスはしっかり固めてくれるのですが、外すときにはカットしなければなりません。ほとんどどこの病院(院長が以前勤務していた大学病院、県病院、済生会病院)では円形の刃が回転するギプスカッターを使っています。大工さんが使う丸ノコみたいな外見で大きな音がして怖がられる患者さんが多いです。とりわけ小さなお子さんは怖くて泣きだすこともしばしばです。
 私たちのクリニックでは超音波カッターを使っています。音もほとんどしなくて怖がられることも少ない優れものです。しかしながら厚いギプスが切れにくい、器械のお値段が高いためか発売中止になってしまいました。とてもいい製品なので故障するまで使い続けたいと思います。
 画像は貴重な超音波ギプスカッター、その名も”静”です。