レセプト電子化

画像の説明
 今日水曜日は午後休診の私たちのクリニックですが、診療終了後がなかなか大変でした。日本には国民皆保険制度があるので、クリニックの窓口で支払っていただく医療費は実際の費用の0割~3割です。
 じつに細かく決められているのですが、患者さんに支払っていただいた残りの部分つまり7割~10割は国民健康保険や社会保険支払基金などから支給されます。その金額はクリニックから国民健康保険や社会保険支払基金に請求するのですが、以前は紙の書類で厚さが10センチも20センチにもなる量で、月末ともなると事務職員さんのほかに何人ものパートさんを動員して時間外労働で作っていたものです。
 電子カルテになっているクリニックでは、専用のソフトが作ってオンラインで国民健康保険や社会保険支払基金に送るのでそんなに時間がかからなくなりました。
 オンラインでの費用請求について問題のある症例については翌月に国民健康保険や社会保険支払基金から書類が送られてきて、クリニックでそれを直して郵送していたのですが、4月からは書類がなくなり、オンラインで訂正、送信しろということになりました。複雑かつ個人情報の塊であるカルテをオンラインで訂正、送信するのはなかなか大変で、日曜日から今日までマニュアルを参考にして時間外に10時間くらいかけて直しました。
 病院では医事課という専門の部署があってお医者さんは関わらないことが多いのですが、個人クリニックでは院長と事務職員さんで頑張るしかありません。医師たるもの患者さんの診療に全力を注ぎたいのですが、厚生労働省はそれを許してくれません。骨太の方針とかデジタル化とか美麗字句ですが、患者さんのためには全くなっていないのです。
 画像は私たちのクリニックのカウンターの上のお雛様です。私たちのクリニックを信頼して来て下さる患者さんのために明日も頑張ります。