脊椎の圧迫骨折

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 高齢の方の背中や腰の痛みのなかには脊椎の骨が潰れている圧迫骨折が少なからずあります。転んだり重いものを持ったとたんに潰れてしまう場合もあればいつのまにか潰れている場合もあります。痛みがある場合が多いのですが、なかには痛くない場合もあります。
 圧迫骨折の原因になっているのは骨粗鬆症です。骨がスカスカになっているために容易に潰れてしまうのです。圧迫骨折を来すと背が低く前かがみになっていきますし、折れた部分がしっかり癒合しないと背中や腰の痛みが長く続くこともあります。日常生活に不自由なほど痛みがある場合は手術が必要になることもあります。
 骨粗鬆症があるのかどうか、診断には腰椎と大腿骨の骨密度測定が重要であることははっきりしています。レントゲン検査をしたことがない、あるいはかかとの骨で測っただけでは骨粗鬆症の診断はできないのです。
 骨粗鬆症を治療することで骨折を減らすことができます。週一回や月一回のお薬を内服されている患者さんでも、毎日のカルシウムとビタミンDがなければ効果は明らかではありません。日本人のカルシウム摂取量やビタミンD濃度は少ないのです。
 画像は頂き物のおミカン。ありがとうございます。めっきり寒くなりました。