腱鞘炎

豊国神社の唐門、国宝です
 クリニックを訪れる患者さんのなかでも比較的多い訴えが腱鞘炎によるものです。腱鞘炎、よく知られた疾患ですが実は奥が深いのです。
 腱鞘炎はどこに起こるのでしょう?もちろん腱鞘がある場所です。では腱鞘はどこにあるのでしょう?
 腱鞘炎に関心のある整形外科医、リウマチ医の一部以外のかたはほとんどわかってないのが現状です。手だけではなく全身いたるところに腱鞘はありますが痛ければ腱鞘炎というわけではありません。その炎症を触って感じることができるか、特定の所見をとらえることができるか、超音波エコーで見ることができるか。
 腱鞘炎の患者さんの多くは単発性、一か所にしか症状がありませんが多発性、何か所も同時に発症する場合は関節リウマチなどの全身性の病気も考えていく必要があります。簡単ではありません。
 画像は豊国神社の唐門、豪華な造りで国宝のこの門は桃山時代の伏見城から二条城、そして江戸初期に南禅寺に移築され明治時代の豊国神社再建で南禅寺から移されたものだそうです。廃仏毀釈が関係しているのでしょうか。